1.こんなに多い足首の捻挫(ねんざ)
2.なんで?足首のねんざは多いの?
3.足首ぐらぐら・ねんざ癖って何?
4.子供のねんざは“骨折!?”これだけは気をつけて欲しいこと
5.『足首を捻った!』そんな時にオススメの対処方法
6.足首のねんざはエコー検査を
7.足首ぐらぐら(CAI)の対処方法
1.こんなに多い足首の捻挫(ねんざ)
“足首を捻ってしまった!”
そんな経験をしたことがある人はどれくらいいらっしゃるでしょうか?
スポーツだけでなく足首をひねって起きる【足首の捻挫(ねんざ)】ですが、実は、ケガの中で一番多いケガなんです。
全てのケガの中で約20%は足首のねんざで、この数は他の数と比べてダントツに多いという報告が全世界的多く報告されています。
2.なんで?足首のねんざは多いの?
ではなぜ、足首のねんざは多いのでしょうか?
それは足の構造にあるとされており、少し専門的になりますが人間の足首は外くるぶし(外果)と内くるぶし(内果)の間に足の骨が挟み込まれている 形態をしており、そのくるぶしの軸がやや外側に傾いています。
この軸の傾きにより、力を抜いた状態では回外位という足首をひねりやすい状態になってしまいます。
ですので、バランスを崩したり、踏み間違えたりするとこの 回外位で足をつくことになり、 “足首はひねりやすいという”という構造になってしまっています。
3.足首ぐらぐら・ねんざ癖って何?
“たかがねんざ” “ねんざなんてケガじゃない” なんてよく耳にしますが、実はそうは言ってられないことがあります。
ねんざをすれば 足が痛いだけでは無いことが後遺症や続発症として様々なことが近年明らかになっています。 その代表がCAI:慢性足関節不安定症(まんせい あしかんせつ ふあんていしょう) というものです。
このCAIは一般的にいわれる“足首がぐらぐらする”“捻挫ぐせ”と表現されるもので慢性的な足の痛み、将来足首の変形のリスクの上昇、膝などの足首以外の痛み、 スポーツパフォーマンスの低下につながるとされています。 この恐ろしいCAIですが、なんと足首のねんざをした人の約20%がケガから正常の状態に戻らずにCAIに移行してしまうとも言われています。
もちろん、足首ねんざの回数が多ければ多いほどCAIになるリスクは高くなります。 CAIにならないコツはねんざをしてしまった時に適切な治療やリハビリを行うことが重要とされています。
4.子供のねんざは“骨折!?”これだけは気をつけて欲しいこと
足首のねんざは実は子供の場合多くが骨折をしているということはご存知でしょうか?
10歳以下から60歳以上までの、各年代169人の足首をひねったことが原因で足を痛めた人を詳しく調べたデータによると…
10歳以下の子供は全員が骨折だったという報告があります。
この部分での骨折はレントゲン検査分からないことが多く、軟骨成分が豊富で痛みが通常よりも少ない傾向にありその事が見逃される要因にもなっていると思われます。
ではどうしたら良いのか?…
近年では、機器の精度向上により、このような細かな骨折や靭帯損傷にはエコー検査有効とされており、ここの骨折においてはレントゲンより詳細に把握することが可能です。 子供が “足首をひねった!”っという場合は エコー検査を受けましょう 。
5.『足首を捻った!』そんな時にオススメの対処方法
では足首を捻ってしまった場合はどうしたら良いのでしょうか?
以前から提唱されている概念で『RICE処置』というものがあります
R:Rest(安静)
I:Ice(冷却)
C:Compression(圧迫)
E:Elavation(挙上)
のことで今でもスポーツ現場や一般的に行われることが多く普及いています。
近年では、より治癒促進や早期競技復帰の為に提唱されている概念があり、それがPEACE &LOVEという概念です。
この概念の特徴として、安静やアイシングは状態によっては治癒を妨げることが分かってきておりその流れで近年、スポーツ医学の世界で話題となっていますので参考にして頂ければと思います。
では結局どうしたらいいのか?ということですが、痛みは我慢出来る範囲ではあっても骨折だったというケースも多く存在します。
自己判断はせずにエコーを取れる専門家に検査をしてもらうことが重要です。それまでに対応のアドバイスとして“歩いて痛い場合は荷重しない”といことが重要です。自分の体重をかけていたい場合は相当の組織損傷をしていることが予想されます。無理をすると結果的に状態を酷くさせてしまうことになりかねません。“足首のねんざは歩いていたい場合は無理をしない”ことを覚えておいて下さい。
6.足首のねんざはエコー検査を
ここまで何度も出てきていますが、足首のねんざにはエコー検査が非常に有効です。
エコー検査は近年では機器の精度向上により詳細な検査を行うことが出来るようになりました。その精度はレントゲンやMRIなどを超えるものとなっています。もちろん検査の対象によってはエコーでは判断できないこともありますが、エコー検査はレントゲン被曝などの侵襲がなく、手軽で簡単に行うことができ、他の検査機器と比べて安価(当院では無料で実施)と患者さんにとってとても有益なものです。
特に、子供の骨折はレントゲン検査では見落としてしまうケースが多くエコー検査では容易に見つけることが出来ることや、MRIやレントゲンには見つけることが困難な細かな靭帯の状況も確認することが出来るので、足首のねんざは特にエコー検査が得意な領域といっても良いほどです。 まずはエコー検査を受けてかた必要に応じて、レントゲンなどの検査を受けることをオススメします。
7.足首ぐらぐら(CAI)の対処方法テーピングの方法
最後に、ねんざ予防に有効で一般の方にも可能なテーピングの方法をご紹介致します。ねんざを繰り返している方や少し不安という方は是非行ってみて下さい。
(参考文献)
Lateral ankle sprain and subsequent ankle sprain risk: a systematic review/EA Wikstrom
Epidemiology of ankle sprains and chronic ankle instability/MM Herzog
Conservative treatment for acute ankle sprain: A systematic review/AB Ortega-Avila,
Anatomical risk factors of lateral ankle sprain in adolescent athletes: A prospective cohort study/F Saki Epidemiology of injuries due to ankle sprain diagnosed in an orthopedic emergency room/P Debieu Diagnosis of avulsion fractures of the distal fibula after lateral ankle sprain in children: a diagnostic accuracy study comparing ultrasonography /Y Takakura,
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