【完全ガイド】ハムストリングス肉離れの原因、症状、治療法、再発予防 ~Askling Protocolによるリハビリ~
目次
- ハムストリングス肉離れとは?
- ハムストリングス肉離れの原因
- ハムストリングス肉離れの症状
- ハムストリングス肉離れの治療法
- エコー検査の重要性
- Askling Protocolとは?
- Askling Protocolの具体的なエクササイズ
- 宜野湾スポーツ接骨院での専門的治療
- まとめ
- 参考文献
ハムストリングス肉離れとは?
ハムストリングス肉離れは、太ももの後側に位置するハムストリングス筋が損傷するケガです。主にスポーツ中の急激な加速や減速、ジャンプなどの動作で筋肉が過度に伸ばされる際に発生します。サッカーや陸上競技、ラグビーなどのスポーツでよく見られるケガで、再発リスクが高いことが知られています。
ハムストリングス肉離れの原因
ハムストリングスの肉離れには、いくつかの要因が関与しています。
- 急激な筋肉の伸展と収縮:
- スプリントやジャンプ動作中に、筋肉が急激に引き伸ばされながら収縮する際に損傷が発生します(Orchard et al., 2013)。
- 筋力バランスの不均衡:
- 大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)とハムストリングスの筋力バランスが崩れると、ハムストリングスに過度の負荷がかかり、損傷しやすくなります(Croisier et al., 2008)。
- 筋肉の柔軟性の低下:
- 筋肉が硬くなることで、急な動作中に過度に引き伸ばされて損傷するリスクが高まります(Woods et al., 2004)。
ハムストリングス肉離れの症状
ハムストリングス肉離れの症状は、損傷の程度によって異なりますが、一般的な症状は以下の通りです。
- 突然の鋭い痛み:
- 急な動作中に、太ももの後ろ側に鋭い痛みを感じます。
- 腫れや内出血:
- 損傷が大きい場合、筋肉の内出血により腫れや青あざが見られることがあります。
- 筋肉の収縮やストレッチでの痛み:
- 損傷した筋肉を動かしたり、ストレッチしたりすると痛みが強くなります。
- 歩行困難:
- 筋力低下と痛みにより、通常の歩行が困難になります。
ハムストリングス肉離れの治療法
ハムストリングス肉離れの治療には、損傷の程度に応じたアプローチが必要です。アイシングは現在、炎症反応を妨げる可能性があるため、否定的に見られています(Van den Bekerom et al., 2012)。
- 超音波エコーによる評価:
- 超音波エコーを使った詳細な評価により、筋肉の損傷状態を正確に把握し、治療の進行度に応じてリハビリメニューを調整します。これにより、無理なく適切なタイミングでリハビリを開始することが可能です。
- リハビリと筋力トレーニング:
- 肉離れの回復過程においては、筋力と柔軟性を徐々に回復させることが重要です。宜野湾スポーツ接骨院では、超音波エコーで進行状況を確認しながら、最適なリハビリメニューを提案しています。
エコー検査の重要性
ハムストリングス肉離れの治療において、超音波エコー検査は極めて重要です。エコー検査を使用することで、以下の利点があります。
- 損傷の正確な評価:
- 超音波エコーは、筋肉の内部状態をリアルタイムで観察できるため、損傷の部位や深さ、範囲を正確に診断できます。これにより、単純な触診ではわかりにくい部分的な損傷や、肉離れの程度を見極めることができます。
- 治療進行状況のモニタリング:
- エコーを用いることで、リハビリの進行に応じた筋肉の回復状態を随時確認できます。例えば、腫れや炎症の具合、筋繊維の修復状況を確認し、リハビリプランを適宜調整します。これにより、無理なく回復を進められる最適な治療計画を立てることが可能です。
- 再発予防に向けた精密なリハビリ:
- 回復の各段階でエコーを使用することで、筋肉の修復が不十分な段階での早期の運動再開を防ぎます。これにより、無理のない範囲で徐々に負荷をかけることができ、再発のリスクを大幅に低減します。
宜野湾スポーツ接骨院では、エコー検査を用いた評価を行い、個々の患者さんに最適な治療を提供しています。エコー検査を活用することで、痛みの根本原因を見極め、リハビリの質を高めています。
Askling Protocolとは?
Askling Protocolは、ハムストリングス肉離れの回復と再発予防を目的としたリハビリ手法で、エキセントリック(伸張性)運動を中心としています。このプロトコルは、筋肉を伸ばしながら力を発揮させるエクササイズを行うことで、再発率を大幅に低減することが示されています(Askling et al., 2013)。
Askling Protocolの具体的なエクササイズ
Askling Protocolでは、以下の3つのエクササイズが推奨されています。
1.The Extender(エクステンダー):
- 仰向けに寝て、片膝を曲げた状態で両手で太ももを支え、もう一方の脚をゆっくりと伸ばしながら持ち上げます。
- 伸ばした脚をゆっくりと元の位置に戻します。これを片脚あたり10~12回を3セット行います。
2.The Diver(ダイバー):
- ケガをした側の片脚で立ち、もう一方の脚を後ろに伸ばしながら、体を前方に傾けます。10~12回を3セット行い、ハムストリングスとバランス力を強化します。
3.The Glider(グライダー):
ケガをした側の足を前にして、反対側の足を床に滑らせもどします。10~12回を3セット行い、ハムストリングスとバランス力を強化します。
これらのエクササイズを週に3回行うことで、筋力と柔軟性を向上させ、再発を予防します。
宜野湾スポーツ接骨院での専門的治療
宜野湾スポーツ接骨院では、超音波エコーを使って肉離れの状態を正確に把握し、個別にカスタマイズしたリハビリメニューを提供しています。
- 超音波エコーによる精密診断:
- 超音波エコーを使用して筋肉の損傷具合を詳細に評価し、治療プランを調整します。これにより、状態に応じた最適なリハビリが可能です。
- アキュスコープ80Lを使った疼痛管理:
- 電気療法を用いて、痛みを緩和し、早期回復をサポートします。
- Askling Protocolを取り入れたリハビリ:
- 筋力と柔軟性の回復を目的としたリハビリメニューを提供し、再発防止を目指します。
まとめ
ハムストリングス肉離れは、適切な治療とリハビリが早期回復と再発防止に不可欠です。宜野湾スポーツ接骨院では、超音波エコーでの評価を基に、状態に応じた最適なリハビリメニューを提供しています。Askling Protocolを取り入れることで、再発リスクを低減し、筋力と柔軟性を向上させることが可能です。肉離れにお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。
参考文献
- Askling, C. M., Tengvar, M., Saartok, T., & Thorstensson, A. (2013). Acute first-time hamstring strains during high-speed running: A longitudinal study including clinical and magnetic resonance imaging findings. The American Journal of Sports Medicine, 41(5), 1103-1111.
- Croisier, J. L., Ganteaume, S., Binet, J., Genty, M., & Ferret, J. M. (2008). Strength imbalances and prevention of hamstring injury in professional soccer players: A prospective study. The American Journal of Sports Medicine, 36(8), 1469-1475.
- Orchard, J. W., Seward, H., McGivern, J., & Hood, S. (2013). Intrinsic and extrinsic risk factors for muscle strains in Australian football. The American Journal of Sports Medicine, 41(6), 1470-1476.
- Van den Bekerom, M. P., Struijs, P. A., Blankevoort, L., Welling, L., van Dijk, C. N., & Kerkhoffs, G. M. (2012). What is the evidence for rest, ice, compression, and elevation therapy in the treatment of ankle sprains in adults? Journal of Athletic Training, 47(4), 435-443.
- Woods, C., Hawkins, R. D., Hulse, M., & Hodson, A. (2004). The football association medical research programme: An audit of injuries in professional football—Analysis of hamstring injuries. British Journal of Sports Medicine, 38(1), 36-41.