”数週間前から腰が痛い”
”練習中急に腰が痛くなった”
など・・・
お子さんが『腰が痛い』と訴えていることはありませんか?
子供(小学生〜高校生)の腰痛は要注意の事が多く、”疲労骨折”や”椎間板ヘルニア”になっている事が多くあります。
小・中学生の2週間以上続く腰痛は40〜50%が分離症であり、中学生の10〜20%に椎間板疾患が加わり、高校生になると椎間板疾患が20〜30%、分離症の割合は30%程度となってくるという報告があります。
当院でも腰痛で来院されるお子さんが増加傾向にあります。その為、今回は子供の腰痛について、疲労骨折や椎間板ヘルニアについて取り上げさせて頂きます。
〜目次〜
①腰椎疲労骨折(分離症)とは?
③腰椎椎間板ヘルニアとは?
④対処方法について
【①腰椎疲労骨折(分離症)とは?】
そもそも疲労骨折とは、『スポーツなどによる非日常的な外力が繰り返し正常な骨に加わることによって生じる骨の連続性の途絶・破綻』と定義されていて、成長期のスポーツを行っている方に多く見られるとされています。
その中でも、『腰椎』と言って腰の骨に多いと言われ、スポーツ動作の中で腰を反ったり、捻ったりする動作を繰り返すことが影響します。
その疲労骨折が分離症に移行することがあり、分離症はほとんどが成長期に疲労骨折を起こし、治癒せず、偽関節に陥っている状態の事を指します。
※偽関節とは、骨折した骨が再生する過程で止まってしまい、骨がうまく癒合せず、本来つながっている部分がきれいにくっつかず、関節のようになってしまう状態のこと
分離症は、CTやMRIを用いた画像診断から『 超初期』『初期』『進行期』『終末期』に分類されます。
a. 超初期:MRIのみでhigh signal change (高輝度変化)を認める
b. 初期 :腰椎関節突起間部(pars部)にhair line状がみられる
c. 進行期:明らかな骨性gapがみられる
d. 終末期:分離部にgapを残したまま骨硬化像(硬くなっている)がみられる
超初期や初期、進行期ではスポーツ活動の休止や装具の着用によって、超初期では100%、初期では94%、進行期では27〜80%の割合で骨癒合(骨が繋がった状態)が期待されます。
しかし、終末期へ進行すると分離部は偽関節を呈し、骨癒合が期待出来なくなってしまいます。
腰椎疲労骨折・分離症は、『腰を反って痛む』場合が多くありますので、反って痛む場合は早めに医療機関へ行きMRI検査を行う事をオススメ致します。
【②腰椎椎間板ヘルニアとは?】
次に中学生になると増えてくる”椎間板ヘルニア”についてです。
腰椎椎間板は、繊維輪と髄核という2層からなり、椎体と椎体の間のクッションの役割をしているものになります。
椎間板は加齢と共に変性もしてきますが、機械的な負荷の増大や繰り返しによって繊維輪の亀裂や断裂が生じます。そうなってしまうと、髄核が繊維輪から突出した状態になってしまいます。それが”椎間板ヘルニア”です。
椎間板ヘルニアによる痛みは、腰椎の後弯といって骨盤が後ろに傾き、腰が丸まってしまう姿勢(Sway Back)によって、椎間板の圧縮ストレス増加が原因になります。その為、このような姿勢や、学校や自宅での猫背姿勢にて座る姿勢も要注意です。
椎間板ヘルニアは前屈といって前に屈む姿勢で痛む事が多くありますが、腰を反ると痛む方もいらっしゃいます。『急激に痛くなった』、『練習中に痛みが出た』などの場合はまずは医療機関に早めに受診しましょう。
【③対処方法について】
子供(小学生〜高校生)の腰痛は早めに医療機関へ受診し、MRI検査を行う事をオススメ致します。
疲労骨折や骨癒合の可能性がある場合は、当院ではLIPUS治療(低出力超音波)を行っております。また、腰を反ったり捻ったりすると危険な為、装具着用と併用する事をご指導させて頂いております。
椎間板ヘルニアに関しては、ハイボルテージ(高電圧治療機器)にて深層部分へアプローチをし疼痛緩和を行いながら、運動療法をご指導させて頂いています。
※症状や状態によって治療方法は異なります。ご了承くださいませ。
お子さんが腰痛でお困りの方は、早めに医療機関、宜野湾スポーツ接骨院までお気軽にご相談ください。
ご相談は、お電話・LINE公式からお問い合わせください。
(参考文献)
Sairyo K,et al:Conservative treatment for pediatric lumber spondylolysis to achieve bone healing using a herd brace : what type and how long? : Clinical ar-ticle. J Neurosurg Spine 16 : 610-614,2012
Fujii K, et al : Union of defects in the pars interar-ticularis of the lumber spine in children and adoles-cents. The radiological outcome aftar conservative treatment. J Bone Joint Surg Br 86 :225-231,2004
Nitta A,et al : Prevalence of symptomatic lumbar spondylolysis in pediatric patients. Orthopedics 39 : e434-e437,2016
図:予防に導くスポーツ整形、筋骨格系キネシオロジーより引用
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