子供の踵(かかと)の痛み『シーバー病』について

お子さんが『かかとが痛い』という場合気をつけて欲しいケガがあります 。

それが『シーバー病』です 。

今回は子供に多いシーバー病についてご紹介させて頂きます。

〜目次〜

①シーバー病とは?

②主な原因とは?

③対処法について

【①シーバー病とは?】

シーバー病とは日本語では踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)のことで
英語で Sever diseaseと書くのでセーバー病ということもありますが、
今回は『シーバー病』とさせて頂きます。

このシーバー病は 10歳前後の子供に多く発生します。
踵( かかと)の骨は子供の頃には『骨端線』という軟骨で出来ており、物理的に弱くなっていてこの部分に繰り返し力が加わるとこの骨端線に傷がつき痛みが発生します。

ちなみにこの骨端線は成長するうえで非常に重要な場所で、この部分から骨が成長する場所なので最悪、成長障害の原因になることも考えられます。

このシーバー病の症状は『かかとの痛み』です。
最初はスポーツをした時のみに痛みが出ますが、状態が悪くなると歩くだけでも痛くなるケースもあり 足を地面に付けるだけでも痛みがでてしまうことも放置しておくと発生してしまいます。

【②主な原因とは?】

シーバー病が発生する原因としては、スポーツ動作の量、意外にも足の歪みやアキレス腱の硬さ重心バランスの偏りなどもあります。

シーバー病の方に多い足の歪みとしては、オーバープロネーション(過回内)といって扁平足』が多く、当院にも踵の痛み(シーバー病)で来られる方のほとんどが扁平足傾向にあります。

扁平足があると、休息によって痛みが一時的に減ってもスポーツを再開すると『再度痛みが出る』 ということにもなりかねません。その為、根本治療を行うことが大切になります。

扁平足の方に対しての対処法としては当院では以下をご提案させて頂いております。

【③対処法について】

対処方法としてまずは患部の安静です。
スポーツが原因となっている場合は、一度その原因となっている運動を休止する必要があります。『試合が近いから休めない』 という場合があると思います。その場合はある程度サポーターやテーピングなどでも対処可能ですが、もちろん運動を続けることによって痛みが強くなったり、状態が悪くなることも考えられますので、まずは運動を休止するとことが大切です。

次に当院でのシーバー病の治療としては、LIPUS(リーパス)を使用しております。
LIPUSは、低出力超音波のことで主に骨折の治療にて使用をしている治療器ではありますが、軟骨再生を促す作用なども認められている為、シーバー病のような骨端線の痛みにも使用しています。
治療時間としては、1回20分程で可能な範囲で毎日継続することをオススメしております。

(LIPUS)

最後に皆さんに行って頂いていることとして、足周りのエクササイズもそうですが、靴を正しく選ぶこと』『靴を正しく履くことです。
靴が正しく履けていなかったり、サイズや靴が足に合っていないと足の形状が乱れてしまい、先程提示した足の歪みに繋がってしまいます。
まずは、靴が正しく選べているか・正しく履けているか確認することをオススメ致します。

<靴の選び方>

まずは正しい靴の選び方についてです。
ご自身の靴を確認しながら読んで頂ければと思います。

①かかとが硬いか?

全体重をかかとの骨が支えています。
かかとが緩いものは足のトラブルになりますので凹むものは避けましょう。

②適切な場所で曲がるか?

つま先立ちをした場所でしっかりと曲がるかチェックしましょう。
曲がらない固い靴や、違う場所で曲がる靴は痛みの原因になります。

③捻れないか?

雑巾の様に捻れないかチェックしましょう。
捻れる靴は足のサポート機能が弱くなり足のトラブルに繋がりやすくなってしまいます。

④サイズの確認

インソールを取り外し座った状態でかかとを合わせて大人の親指一本分の余裕があるか確認しましょう。
サイズ表記はメーカーによってばらばらです。一旦インソールを取り外してから確認して下さい。

その他、必ず紐やベルクロなど固定出来る物を選びましょう。クロックスやスリッパなどは長時間履く物としてはオススメしていません。
特に成長期のお子さんは要注意ですので、現在履いている靴が上記のに当てはまるかチェックしましょう。

<靴の正しい履き方>

次に正しい靴の履き方についてです。

①靴の中に小石が入っていないか確認

靴を履く前にインソール(中敷)を取り出し、靴の中に小石などが入っていないか確認しましょう。

②かかとを靴に合わせる

かかとを床につけて、かかとと靴のかかと部分を『トントン』とぴったりとおさめましょう。

③靴ひもを閉める

つま先はゆるめに、真ん中から足首近くはしっかりとフィットするように調整しましょう。

靴の履き方がケガ予防や足の変形改善・予防、扁平足改善に繋がります。
まずは『踵(かかと)トントン』を覚えて上記の順番に行いましょう。

シーバー病の根本的な改善として足の歪み・アキレス腱の硬さ、重心バランスの偏りなど身体の癖の改善が必要となります。同じ踵の痛みでもアキレス腱炎や足底腱膜炎などの可能性があります。お子さんが『踵(かかと)が痛い』と言った場合は早めに医療期間への受診をしましょう。
また、当院までお気軽にお問い合わせ下さい。

<参考文献>

1)Static and Dynamic Plantar Pressures in Children With and Without Sever Disease: A Case-Control Study Sever disease: Intervene early to relieve symptoms E Boutwell

2)Sever’s Disease of the Pediatric Population: Clinical, Pathologic, and Therapeutic Considerations

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