子供の腰痛は成長痛だけではありません|小学生・中学生に多い「腰椎分離症」を見逃さないために
子供の腰痛は、つい
「成長痛かな」
「部活で疲れているだけかな」
「少し休めば治るかな」
と思われがちです。
しかし、小学生・中学生の腰痛の中には、腰椎分離症というケガが隠れていることがあります。
腰椎分離症とは、簡単に言うと、腰の骨に起こる疲労骨折です。
転んだり、ぶつけたりして一度で起こる骨折ではありません。スポーツで腰を反る、ひねる、ジャンプする、走る、投げる、蹴るといった動作を繰り返すことで、少しずつ腰の骨に負担がたまり、骨にヒビが入ってしまう状態です。
日本整形外科学会でも、腰椎分離症は中学生頃にジャンプや腰の回旋を繰り返すことで腰椎の後方部分に亀裂が入って起こること、痛みは腰を後ろに反らせた時に強くなりやすいことが説明されています。

特に、次のような症状がある場合は注意が必要です。
- 腰を反ると痛い
- 体をひねると痛い
- 部活やクラブチームの練習後に腰が痛い
- 休むと少し良くなるけど、練習するとまた痛い
- レントゲンでは異常なしと言われたけど、痛みが続いている
- 片側の腰だけ痛い
このような腰痛は、ただの筋肉痛ではなく、腰椎分離症の初期症状かもしれません。
大切なのは、早く気づくことです。
腰椎分離症は、早い段階で見つかれば、骨がくっつくことを目指せる可能性があります。反対に、見つかるのが遅れてヒビが広がったり、完全に分離してしまったりすると、骨がくっつきにくくなることがあります。
当院では、小学生・中学生の腰痛に対して、まず当院で痛みの出方や身体の動きを確認し、腰椎分離症が疑われる場合は、連携医療機関でMRI・CT検査を早期に受けられる体制を整えています。
この記事で分かること
- 子供の腰痛で注意すべきサイン
- 腰椎分離症とは何か
- レントゲンで異常なしでも注意が必要な理由
- 当院での検査連携と治療の流れ
- LIPUS治療と早期運動療法について
- 安全にスポーツ復帰するために大切なこと
この記事で一番伝えたいこと
子供の腰痛で一番大切なのは、「まだ動けるから大丈夫」と決めつけないことです。
腰椎分離症は、初期の段階では日常生活ではあまり痛くなく、スポーツの時だけ痛みが出ることがあります。日本整形外科スポーツ医学会の資料でも、腰椎分離症はスポーツを活発に行っている10歳代前半の成長期に起こり、はじめは運動時だけ痛みがあり、進行すると日常生活でも痛くなると説明されています。
つまり、普段は元気でも、スポーツ中や練習後に腰が痛いなら注意が必要ということです。
特に小学生・中学生は、痛みをうまく説明できないことがあります。
「なんとなく痛い」
「ちょっとだけ」
「でも練習はできる」
「大丈夫」
このように言っていても、腰の骨に負担がかかっている場合があります。
保護者の方にぜひ覚えておいてほしいのは、子供の腰痛は、早めに確認することで将来の腰を守れる可能性があるということです。
腰椎分離症は、将来の「すべり症」につながることがあります
腰椎分離症で特に注意したいのは、将来的に分離すべり症へ進行する場合があることです。
分離すべり症とは、腰の骨が本来の位置から少し前にずれてしまう状態です。
日本整形外科学会でも、分離症は10歳代で起こり、それが原因となって、その後徐々に分離すべり症に進行していく場合があると説明されています。
もちろん、腰椎分離症になった子が全員すべり症になるわけではありません。
ただし、特に小学生の分離症は、痛みをうまく伝えられずに発見が遅れたり、骨がくっつきにくい状態で見つかったりすることがあります。
だからこそ当院では、「今の痛みを取ること」だけでなく、「将来の腰を守ること」を大切にしています。

レントゲンで異常なしでも安心とは限りません
保護者の方が一番迷いやすいのが、「レントゲンで異常なしと言われたけど、まだ痛い」というケースです。
実は、腰椎分離症の初期では、レントゲンに写りません。
日本整形外科スポーツ医学会の資料でも、腰椎分離症の初期はX線写真ではわからないことがあり、MRIでは白く映ると説明されています。
検査の役割を簡単に説明すると、次のようになります。
- MRI:骨の中の炎症や初期の反応を見つけるのに役立ちます
- CT:骨のヒビの状態や、骨がくっついてきているかを確認するのに役立ちます
- レントゲン:すべりの有無や大きな異常を見るのに役立ちますが、初期の疲労骨折は見つかりにくいことがほとんどです
そのため、当院では腰椎分離症が疑われる場合、院内だけで判断せず、必要に応じて連携医療機関でMRI・CT検査へつなげています。

まず当院に相談するメリット
お子さんが腰を痛がった時、保護者の方は迷うと思います。
「整形外科に行った方がいいの?」
「接骨院でもいいの?」
「部活を休ませるべき?」
「様子を見てもいいの?」
当院に先にご相談いただくメリットは、腰椎分離症が疑われる腰痛かどうかを、痛みの出方や身体の動きから確認できることです。
もちろん、腰椎分離症の診断は医療機関で行います。接骨院で画像診断はできません。
しかし当院では、次のような点を丁寧に確認します。
- 腰を反ると痛いか
- ひねると痛いか
- 片側だけ痛いか
- どのスポーツ動作で痛いか
- 練習量が急に増えていないか
- 股関節や体幹の硬さがないか
- 身体の使い方に偏りがないか
そして、腰椎分離症が疑われる場合は、連携医療機関でのMRI・CT検査へスムーズにつなげます。
つまり当院は、腰痛をその場だけで処置して終わる場所ではなく、必要な検査につなげ、競技復帰まで一緒に進める場所です。
当院での治療の流れ
1. まずは腰痛の状態を確認します
初回では、お子さんの腰痛について詳しく確認します。
- いつから痛いのか
- どの動きで痛いのか
- 反ると痛いのか
- ひねると痛いのか
- 部活やクラブチームの練習量
- 大会や試合の予定
- 過去にも腰痛があったか
- レントゲンやMRIを撮ったことがあるか
この時点で腰椎分離症が疑われる場合、強いマッサージや無理な矯正、痛みを我慢する運動は行いません。
2. 必要に応じてMRI・CT検査へつなげます
腰椎分離症は、早く見つけることがとても大切です。
日本整形外科スポーツ医学会の資料では、初期では原因となった動作を制限し、コルセットを装着することでヒビが治っていくため、早期発見・早期治療が重要とされています、一方、末期になると、運動を休んでもくっつくことはないと説明されています。
そのため当院では、腰椎分離症が疑われるお子さんには、早めに医療機関での画像検査をおすすめしています。
3. 検査結果に合わせて治療を進めます
MRI・CTの結果をもとに、医師の診断や方針を確認しながら、当院でできるサポートを行います。
治療で大切なのは、次の5つです。
- 骨の治りを邪魔しないこと
- 痛みを悪化させないこと
- 治療を途中でやめないこと
- 身体の機能を落としすぎないこと
- 安全にスポーツ復帰すること

当院ではLIPUS治療を積極的におすすめしています
当院では、腰椎分離症のお子さんに対して、状態に応じてLIPUS治療を積極的におすすめしています。
LIPUSとは、低出力パルス超音波のことです。
難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言うと、骨の治りを後押しするために、弱い超音波の刺激を当てる治療です。
痛みを強く感じる治療ではありません。身体への負担も少なく、スポーツを頑張っている子供たちにとって取り入れやすい治療です。
腰椎分離症は、腰の骨に起こる疲労骨折です。そのため、骨が治ろうとするタイミングを逃さないことが大切です。
当院では、「せっかく早く見つけたなら、骨が治る可能性を少しでも高めるために、できることは積極的に行いたい」と考えています。
そのため、MRI・CTで腰椎分離症の状態を確認したうえで、適応があるお子さんにはLIPUSを前向きにご提案しています。

LIPUSはなぜ腰椎分離症におすすめなのか
腰椎分離症では、骨のヒビがまだ治る可能性のある段階で、いかに骨癒合を目指すかが重要になります。
特に、進行期と呼ばれる段階では、初期よりも骨がくっつきにくくなることがあります。
そこで期待されているのがLIPUSです。
Arimaらの研究では、MRIで高信号変化を伴う進行期の小児腰椎分離症に対して、通常の保存療法にLIPUSを加えた群では、通常治療のみの群より骨癒合率が有意に高かったと報告されています。この研究では、LIPUS群の骨癒合率は66.7%、通常治療群は10.0%でした。
また、日本整形外科スポーツ医学会誌に掲載された報告でも、進行期の腰椎分離症33例48椎弓を対象に、保存療法のみの群とLIPUS併用群を比較し、LIPUS群の骨癒合率は80.9%、保存療法のみの群は51.8%で、LIPUS群の方が有意に高かったと報告されています。
さらに同報告では、最終経過観察時に全例で腰痛が軽減し、腰痛のためにスポーツ活動に復帰できなかった症例は両群で1例もなく、LIPUSに伴う皮膚障害、筋けいれん、異常仮骨形成などの有害事象もみられなかったとされています。
これらの報告から、当院ではLIPUSを、腰椎分離症の骨癒合を後押しする有力な治療選択肢と考えています。
もちろん、LIPUSだけで必ず治るわけではありません。
しかし、腰椎分離症は「早く見つけて、骨が治りやすい環境を作ること」が大切です。
そのため当院では、LIPUSを単独で考えるのではなく、MRI・CT検査、医療機関との連携、運動制限、装具管理、早期運動療法、競技復帰サポートと組み合わせて行います。
LIPUSは「何もしないで休むだけ」にしないための大切な選択肢です
腰椎分離症と聞くと、
「とにかく休むしかない」
「何もしないで待つしかない」
と思われる方も多いです。
もちろん、骨に負担をかける動きは一度止める必要があります。
しかし、子供にとって、何週間も何か月もただ休むだけというのは、とてもつらいことです。
「いつ戻れるの?」
「本当に治っているの?」
「休んでいる間に体力が落ちるのでは?」
「レギュラーから外れるのでは?」
こうした不安が出てきます。
だからこそ当院では、休ませるだけではなく、骨の治りを後押ししながら、できることを一緒に進める治療を大切にしています。
LIPUSはその中心になる治療の一つです。
腰に強い負担をかけずに、骨の回復をサポートできるため、治療期間中のお子さんや保護者の方にとっても、前向きに取り組みやすい方法です。
早期運動療法|「ただ休むだけ」ではなく、治りながら復帰の準備をします
腰椎分離症と聞くと、
「運動は全部やめないといけない」
「安静にするしかない」
と思われる保護者の方も多いと思います。
もちろん、腰椎分離症は腰の骨に起こる疲労骨折なので、骨に負担をかける動きはしっかり制限する必要があります。
特に、腰を反る動き、ひねる動き、ジャンプ、ダッシュ、投球、キック、スイングなどは、状態によって一時的に休む必要があります。
ただし、完全に何もしないで長期間休むだけでは、身体が硬くなったり、体幹や股関節の働きが落ちたりして、スポーツに戻った時にまた腰へ負担が集中してしまうことがあります。
そこで当院では、医療機関でのMRI・CT検査の結果を確認し、医師の方針に沿ったうえで、骨の治りを邪魔しない範囲での早期運動療法を行っています。
この早期運動療法は、痛みを我慢して運動するものではありません。
むしろ目的は、腰に無理をかけずに、復帰に必要な身体の土台を落とさないことです。

近年の研究では装具療法中からの安全なリハビリが重視されています
発育期の腰椎分離症に対するリハビリについて、Sugiuraらは「発育期腰椎分離症のリハビリテーション―装具療法期間からスポーツ完全復帰まで―」という報告の中で、装具療法期間中から、患部にストレスがかからない範囲で安全なリハビリテーションを行っていると述べています。
この報告では、MRIで片側発育期腰椎分離症と診断され、CTで正常像または初期像と診断された33名について、装具療法のみの群と、装具療法に運動療法を加えた群で比較しています。
両群ともMRIで骨髄浮腫の消失、CTで骨癒合または癒合傾向が認められ、今回行った運動療法の安全性が確認できたとされています。
さらに、治療脱落率は運動療法なし群33.3%に対して、運動療法あり群5.6%と報告されています。
つまり、腰椎分離症の治療は、「痛みがあるから何もしない」ではなく、「骨に負担をかけない範囲で、復帰に必要な準備を始める」という考え方が大切です。
当院でもこの考え方を大切にし、画像検査の結果や痛みの状態を確認しながら、無理のない早期運動療法を行っています。
早期運動療法は、骨癒合を邪魔せずに身体を整えるための治療です
早期運動療法と聞くと、保護者の方は、
「動かして悪化しないの?」
「骨がくっつきにくくならないの?」
と心配になると思います。
この点について、新鮮腰椎分離症の小学生から高校生20例を対象にした早期リハビリテーションの研究があります。
この研究では、診断後早期からセルフエクササイズ指導と、コルセット装着下での積極的なストレッチングを行いました。その結果、29分離中24分離、つまり83%で骨癒合が確認され、筋肉の硬さも改善していました。
研究のまとめでは、保存治療中の早期から積極的な理学療法を行い、骨癒合を妨げることなく筋柔軟性を改善できていたと報告されています。
つまり、専門的に管理された早期運動療法は、ただ休むだけではなく、骨を治す期間を、復帰に向けた準備期間に変えるための大切な治療だと考えられます。
当院の早期運動療法で行うこと
当院で行う早期運動療法は、いきなり激しいトレーニングをするものではありません。
まずは、痛みを出さない範囲で、腰に負担をかけにくい動きから始めます。
例えば、次のような内容です。
- 腰を反らせすぎない身体の使い方
- 股関節や太ももの柔軟性改善
- 体幹を安定させる呼吸や腹圧の使い方
- 骨盤を安定させるエクササイズ
- 胸郭や股関節を使って、腰だけに負担をかけない動作づくり
- 競技復帰に向けた段階的な動きの確認
特に腰椎分離症では、股関節や太ももが硬いまま復帰すると、腰を反る・ひねる動きに負担が集中しやすくなります。
そのため当院では、骨を治す期間を、ただの休養期間にしないことを大切にしています。
治療期間中から身体の使い方を整えることで、スポーツ復帰後の再発予防にもつなげていきます。

柔道整復師が直接指導するので、自己流より安心です
腰椎分離症の運動療法で大切なのは、何をするかだけではありません。
もっと大切なのは、どのタイミングで、どの強さで、どの姿勢で行うかです。
同じストレッチでも、腰を反らせた状態で行ってしまうと、かえって分離部に負担がかかることがあります。
同じ体幹トレーニングでも、フォームが崩れると、腰に力が入りすぎてしまうことがあります。
そのため、YouTubeやSNSを見て自己流で行うのはおすすめできません。
当院では、柔道整復師が一人ひとりの状態を確認しながら、痛みの出方、身体の硬さ、骨盤や股関節の動き、競技特性に合わせて運動を指導します。
また、腰椎分離症が疑われる場合や、すでに診断されている場合は、医療機関でのMRI・CT検査結果や医師の方針を確認したうえで進めます。
つまり当院の早期運動療法は、「とりあえず動かす」治療ではありません。
画像検査の結果、痛みの状態、身体の動き、スポーツ復帰の時期を見ながら、安全に進めるための運動療法です。
保護者の方にも、
「どの動きはしていいのか」
「どの動きはまだ避けるべきか」
「家で何をすればいいのか」
「部活では何を休むべきか」
をできるだけ分かりやすくお伝えします。
お子さん本人にも、なぜその運動が必要なのかを説明しながら進めるので、治療からドロップアウトしにくく、前向きに取り組みやすくなります。
LIPUSと早期運動療法を組み合わせて、前向きに治療を進めます
当院では、腰椎分離症に対して、LIPUSによる骨癒合サポートと、早期運動療法を組み合わせて治療を進めます。
考え方はシンプルです。
- LIPUSで骨の回復をサポートする。
- 早期運動療法で身体の機能を落とさない。
- 柔道整復師の指導で安全に復帰へ向かう。
腰椎分離症の治療中は、どうしてもスポーツを休む期間が必要になります。
しかし、ただ休むだけでは、お子さんも保護者の方も不安になります。
そこで当院では、骨の治りを促すためのLIPUS、身体機能を落とさないための早期運動療法、再発を防ぐための動作指導、競技復帰までの段階的なサポートを組み合わせて、治療期間を前向きに過ごせるようにサポートします。
競技復帰は「痛みが消えたら終わり」ではありません
腰椎分離症では、痛みがなくなったからといって、すぐに全力で部活へ戻ってよいわけではありません。
痛みが消えていても、骨の状態や身体の使い方がまだ十分に回復していないことがあります。
日本整形外科スポーツ医学会の資料でも、ヒビがくっついても、くっつかなくても、正しいコンディショニングを行わないと再発したり痛みが長引いたりすると説明されています。
当院では、競技復帰までを段階的に進めます。
- まずは日常生活で痛みが出ない状態を確認します。
- 次に、腰に負担をかけない体幹・股関節の運動を行います。
- その後、軽いジョギング、ジャンプ、ステップ動作へ進みます。
- さらに、投球、キック、スイング、コンタクト動作など、競技特有の動きへ戻します。
- 最後に、練習量を段階的に増やしながら再発予防を行います。
大切なのは、「いつ戻るか」よりも「どう戻るか」です。

保護者の方へ|こんな時は早めにご相談ください
小学生・中学生のお子さんで、次のような腰痛がある場合は、早めにご相談ください。
- 腰を反ると痛い
- 腰をひねると痛い
- 部活やクラブチームの後に腰が痛い
- 休むと良くなるが、練習を再開するとまた痛い
- 片側の腰だけ痛い
- 数日から1週間以上、腰痛を繰り返している
- レントゲンで異常なしと言われたが、痛みが続いている
- ストレッチやマッサージをしても改善しない
子供は「大丈夫」と言うことが多いです。
でも、本当に大丈夫かどうかは、きちんと確認しないとわかりません。
特に小学生・中学生の腰痛は、早めに見つけることで、骨癒合を目指せる可能性があります。
当院では、まずお子さんの腰痛の状態を確認し、腰椎分離症が疑われる場合は、医療機関と連携してMRI・CT検査へつなげます。
その後は、医師の診断方針に沿って、LIPUS、早期運動療法、競技復帰までサポートします。
よくある質問
Q. 子供の腰痛は成長痛ではないのですか?
成長期に腰痛が出ることはありますが、スポーツをしている小学生・中学生で、反ると痛い、ひねると痛い、練習後に痛い場合は、腰椎分離症の可能性があります。成長痛と決めつけず、早めに確認することが大切です。
Q. レントゲンで異常なしと言われました。それでも分離症の可能性はありますか?
あります。腰椎分離症の初期では、レントゲンでわからないことがほとんどです。初期はMRIで確認できることがあるため、痛みが続く場合は詳しい検査が大切です。
Q. まず整形外科に行くべきですか?接骨院に相談してもいいですか?
強い痛み、足のしびれ、脱力、発熱、夜間痛、排尿・排便の異常がある場合は、医療機関を優先してください。
一方で、スポーツ中の腰痛、反ると痛い腰痛、どこに相談すべきか迷う腰痛であれば、まず当院にご相談ください。腰椎分離症が疑われる場合は、連携医療機関でのMRI・CT検査へつなげます。
Q. LIPUSはおすすめですか?
当院では、適応があるお子さんにはLIPUSを積極的におすすめしています。
腰椎分離症は骨の疲労骨折なので、骨の治りを後押しする治療を早い段階から取り入れることは大切だと考えています。研究でも、進行期の腰椎分離症にLIPUSを併用した群で骨癒合率が高かった報告があります。
Q. LIPUSだけで治りますか?
LIPUSだけで治すというより、骨が治りやすい環境を作るために行う治療です。MRI・CTによる状態確認、医療機関との連携、運動制限、装具管理、早期運動療法、再発予防と組み合わせて行うことが大切です。
Q. 腰椎分離症なのに運動しても大丈夫ですか?
痛みを出す運動や、腰を反る・ひねるスポーツ動作は制限が必要です。ただし、すべての運動を完全に止めるという意味ではありません。
Sugiuraらは、装具療法期間中から患部にストレスがかからない範囲で安全なリハビリテーションを行い、スポーツ完全復帰を目指す考え方を報告しています。
Q. 自宅でストレッチをしてもいいですか?
自己判断で行うのはおすすめしません。腰を反らせるフォームでストレッチをしてしまうと、分離部に負担がかかることがあります。当院では、柔道整復師が痛みの状態や身体の動きを確認し、腰に負担がかかりにくい方法を指導します。
Q. 部活は休む必要がありますか?
腰椎分離症が疑われる場合、痛みを出すスポーツ動作は一度制限する必要があります。ただし、すべての運動を完全に止めるという意味ではありません。画像所見や痛みの状態を見ながら、安全にできる運動から進めていきます。
Q. スポーツ復帰はできますか?
多くの場合、適切な治療と段階的なリハビリを行うことでスポーツ復帰を目指せます。ただし、痛みが消えたからすぐに全力復帰するのではなく、骨の状態、身体機能、競技動作を確認しながら段階的に戻すことが大切です。
まとめ|子供の腰痛は、早く見つけることで将来を守れます
子供の腰痛は、筋肉痛や成長痛だけとは限りません。
特に、小学生・中学生でスポーツをしているお子さんの腰痛では、腰椎分離症、つまり腰の疲労骨折が隠れていることがあります。
腰椎分離症は、早期に見つかれば骨癒合を目指せる可能性があります。
反対に、発見が遅れると骨がつきにくくなり、痛みの長期化、再発、将来的な分離すべり症のリスクにつながることがあります。
当院では、子供の腰痛に対して、次のような流れでサポートしています。
- 初回評価
- 腰椎分離症の疑いの確認
- 連携医療機関でのMRI・CT検査
- 医療機関の方針に沿った保存療法
- LIPUSによる骨癒合サポート
- Sugiuraらの報告を参考にした早期運動療法
- 柔道整復師による安全な運動指導
- 競技復帰と再発予防
お子さんが、
「反ると腰が痛い」
「部活後に腰が痛い」
「休むと良いけど、再開するとまた痛い」
「レントゲンで異常なしでも痛みが続く」
と訴えている場合は、早めにご相談ください。
子供の腰痛は、早く見つけることで、今のスポーツだけでなく将来の腰も守ることにつながります。
小学生・中学生の腰痛は、まず一度ご相談ください
小学生・中学生の腰痛、スポーツ中の腰痛、反ると痛い腰痛でお悩みの方は、当院までご相談ください。
当院では、腰椎分離症が疑われる場合、医療機関と連携してMRI・CT検査へスムーズにつなぎます。
検査後は、医師の診断方針に沿って、LIPUSによる骨癒合サポート、早期運動療法、競技復帰、再発予防までサポートします。
- 病院に行くべきか迷っている
- 部活を休ませるべきか判断できない
- レントゲンで異常なしと言われたけど痛みが続く
- できるだけ骨が治る可能性を高めたい
- 安全にスポーツへ戻したい
そのような時は、まず一度ご相談ください。
ご予約・ご相談は、お電話またはLINEからお気軽にお問い合わせください。
参考文献
- 日本整形外科学会. 腰椎分離症・分離すべり症. https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/spondiyolysis.html
- 日本整形外科スポーツ医学会広報委員会. スポーツ損傷シリーズ 4. 腰椎分離症. https://jsoa.or.jp/content/images/2023/05/s04-1.pdf
- Arima H, et al. Low-intensity pulsed ultrasound is effective for progressive-stage lumbar spondylolysis with MRI high-signal change. European Spine Journal. 2017. https://link.springer.com/article/10.1007/s00586-017-5081-z
- 日本整形外科スポーツ医学会誌. 腰椎分離症 progressive stage に対する低出力超音波パルス治療(LIPUS)の有効性に関する報告. https://jsoa.or.jp/content/images/2023/07/jsoa-Vol.39_No.3.pdf
- Sugiura S, et al. 発育期腰椎分離症のリハビリテーション―装具療法期間からスポーツ完全復帰まで―. 日本整形外科スポーツ医学会誌. https://jsoa.or.jp/content/images/2023/07/jsoa-Vol.39_No.3.pdf
- 杉浦史郎ほか. 発育期腰椎分離症:装具療法中のエクササイズ. 臨床スポーツ医学. 2016. https://cir.nii.ac.jp/crid/1522543654616119168
- 氷見量ほか. 新鮮腰椎分離症患者に対する早期リハビリテーションの検討. 日本臨床スポーツ医学会誌. https://www.rinspo.jp/journal/2020/files/30-1/31-38.pdf













