これだけは気をつけたい!〜妊娠中のエクササイズのリスクについて〜

妊娠中の方で、尿漏れなどの不調の改善のためや、スムーズな分娩に向けてご自宅などでセルフエクササイズを行っている方もいらっしゃると思いますが、

妊娠中にエクササイズをすることでかえってお身体の不調を引き起こしてしまうこともあることをご存知でしょうか?

妊娠中のエクササイズは、妊婦さんの健康維持や分娩に向け必要となりますが、やり方次第では、かえってお身体を悪くしてしまうリスクになりかねません。

けれども、エクササイズ中にやってはいけないことを理解することでこれらのリスクは回避することができます。

そのため今回は、妊娠後期の方へのセルフエクササイズを行う際の注意点をご紹介したいと思います。

エクササイズ中にめまいなどの症状がでた場合の対処法などもご紹介しておりますので、ぜひ一度ご閲覧ください。

『内容』

・妊娠末期に気をつけるべき
 仰臥位低血圧症候群について

・注意点及び対処法

・当院での産後ケアについて

♦︎仰臥位低血圧症候群(ぎょうがいていけつあつ症候群)とは?

妊娠末期の方で、エクササイズ中にめまいや吐き気などの症状をきたしたことがある方もいるのではないでしょうか?

妊娠末期(8ヵ月(28週)〜10ヵ月(39週)の約3ヵ月間)の方では、仰向けでエクササイズを行う際には、『仰臥位低血圧症候群』に注意しなければいけません。

妊娠末期の女性では、子宮の重みが増大することで仰向けになると子宮が下大静脈を圧迫することがあります。

子宮が下大静脈を圧迫することによって、心臓へと帰る血液量が減り心臓から1回の拍動で出される血液量が低下することで血圧の低下を引き起こします。

このような状態を『仰臥位低血圧症候群』といいます。

◆仰臥位低血圧症候群の症状は?

仰臥位低血圧症候群では、血圧が低下することで

・顔面蒼白

・めまい

・悪心

・冷汗

・嘔吐

・呼吸困難

などの症状を引き起こします。

エクササイズ中だけでなく、仰向けの際に上記のようなの症状が出たことがある方もいらっしゃると思いますが、このような症状が出た場合は、焦らずに体勢を変えるなどの対処を行うことが必要になります。

参照:理学療法士のためのウィメンズヘルス運動療法より

◆仰臥位低血圧症候群に有効な体勢は?

上記のような症状が出た場合の対処法としては、

仰向けから、左肩が下になるように横向きに姿勢を変えることによって下大静脈への圧迫がなくなり低血圧が改善され症状が緩和されます。

そのため、ご自宅でのセルフエクササイズ中などでめまいなどの症状が出た場合には、焦らずに一度横向きに体勢を変えて症状の変化を確認してみてください。

それでも、症状が変わらない場合は無理をせずにかかりつけの病院へ受診をおすすめします。

参照:理学療法士のためのウィメンズヘルス運動療法より

◆最後に・・・・

妊娠中のエクササイズは、妊婦さんの健康維持や分娩などをスムーズに行うために必要になりますが、

今回ご紹介させていただいたよう妊娠末期のお腹が大きくなっている方では、仰向けで行うエクササイズには注意が必要になります。

ご自宅でセルフエクササイズを行う場合には、今回ご紹介した仰臥位低血圧症候群も念頭に入れながらエクササイズやストレッチを行ってください。

また、当院では産後の尿漏れなどのマイナートラブルの改善や、腰痛・肩こりなどの改善を根本的に行うことを目的とした産後の方向けパーソナルトレーニングもございます。

産後のケアの仕方や、産後に行った方が良いトレーニングやストレッチを知りたい方は是非一度ご相談ください。

最後までご閲覧ありがとうございました^^

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