症状
モートン病(モートン神経腫)
足の指の付け根がしびれる・焼けるように痛む方へ
「歩くと足の指の付け根がジンジンする」「靴の中に小石が入っているような感じがする」「細い靴やヒールを履くと指先までしびれる」「靴を脱いで足をもむと楽になる」――そんな症状はありませんか?
結論からお伝えすると、モートン病は、足の指の付け根で神経が圧迫・刺激されて起こる痛みやしびれです。まずは靴の見直しや中足骨パッドなどで神経への圧迫を減らすことから始めるのが一般的で、それでも良くならない場合は、医療機関で注射や手術が検討されます。似た症状の別のケガや病気もあるため、自己判断せずに評価を受けることが大切です。
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来院前に「どちらに行けばよいか」「この症状で診てもらえるのか」といったご質問も、電話・公式LINEで承っています。「これくらいで行ってもいいのかな」という段階でも、相談だけのご来院でかまいません。
【モートン病とは?】
足の指の付け根では、足の甲の骨(中足骨:ちゅうそくこつ)の間を、指へ向かう神経が通っています。この神経が骨の間で圧迫されたり、くり返し刺激されたりして厚くなり、痛みやしびれが出る状態がモートン病です。「神経腫(しんけいしゅ)」と呼ばれますが腫瘍ではなく、神経のまわりが線維化して(硬く厚くなって)いる状態と考えられています。中指と薬指の間(第3・4趾の間)に最も多く、次いで人差し指と中指の間にみられます【1】。
女性に多く、男女比はおよそ5対1、手術を受ける年齢の平均は50歳前後と報告されています【2】。

【こんな症状はありませんか?】
・足の指の付け根(特に中指と薬指の間)がジンジン・ピリピリする、焼けるように痛む
・歩くと、靴の中に小石やしわがあるような違和感がある
・指先へ電気が走るような痛みやしびれがある
・細い靴、先のとがった靴、ハイヒールで悪化する
・靴を脱いで足をもむと楽になる
・足の横幅をぎゅっと握ると痛む
【なぜ起こるの?】
つま先に体重がかかる姿勢や、足の横幅を締めつける靴では、中足骨の間が狭くなり、その間を通る神経が圧迫されやすくなります。ハイヒールは前足部に体重を集中させ、つま先の細い靴は足の横幅を締めつけるため、症状を悪化させやすいと考えられています【2】。ほかにも、立ち仕事や長時間の歩行、つま先立ちやダッシュの多いスポーツ、足の形などが関わることがあります。
【エコーやMRIでの評価】
モートン病は、症状の出方と、指の間を押したり足の横幅を握ったりしたときの反応で見当をつけることが多い病気です。ある研究では、親指と人差し指で指の間を上下からつまむように押して痛みが再現されるかどうかが、エコー所見とよく一致していました。一方、足の横幅を握ったときに出る「クリック(マルダー徴候)」がみられたのは約6割でした【3】。
画像では、エコー(超音波)とMRIのどちらでも厚くなった神経をとらえることができます。研究をまとめた報告では、手術で確かめられたモートン病を見つけ出す力(感度)は、エコーとMRIで同程度(約9割)でした【4】。
ただし、症状のない人でも神経の厚みがみられることは珍しくありません。症状のない人の約半数にエコーで神経の厚みがみられたという報告【5】や、MRIで約3割にみられたという報告があります【6】。画像だけで決めつけず、症状や押したときの反応と合わせて判断することが大切です。
【似た症状との違い】
・外反母趾:親指が小指側に曲がり、主に親指の付け根が痛みます。モートン病と一緒にみられることもあります(外反母趾のページ)。
・中足骨の疲労骨折:歩く量や走る量が増えたあとに、足の甲の骨の一点を押すと痛む、腫れるのが特徴です。指先へのしびれは通常ありません(骨折・疲労骨折のページ、コラム「冬は疲労骨折に注意!」)。
・中足骨頭痛(ちゅうそくこっとうつう):足の裏の指の付け根の骨(中足骨頭)の下が痛み、タコができることもあります。関節や足の裏の組織の負担が関わり、しびれより「踏むと痛い」のが中心です。
・腰の神経や、糖尿病などによる神経の病気:足全体や両足にしびれが出ることがあります。
【こんな場合は医療機関へ】
・足の甲や指の付け根が赤く腫れて熱を持っている、急に強く痛み出した(痛風や感染などの可能性)
・足の骨の一点を押すと強く痛む、体重をかけると痛い(疲労骨折の可能性)
・両足のしびれ、足の裏全体のしびれや感覚の鈍さがある(糖尿病などによる神経の病気の可能性)
・腰痛や、お尻から脚にかけてのしびれを伴う(腰からの神経症状の可能性。坐骨神経痛のページ)
・けがの後から痛む
・靴の工夫などを続けても良くならない、痛みで歩くのがつらい
【医療機関での治療】
靴の工夫で良くならない場合、医療機関ではステロイド(炎症を抑える薬)の注射や手術が検討されます。注射についての比較試験では、ステロイド注射を受けたグループで、少なくとも3か月間、足の状態の改善が大きかったと報告されています【7】。靴の工夫と注射を比べた研究では、注射のほうが満足度は高かったものの、1年後の痛みの改善の差ははっきりしませんでした【8】。手術(神経の切除など)は良い結果が多く報告されていますが、質の高い比較研究はまだ少ないとされています【9】。注射や手術は接骨院では行えないため、必要な場合は整形外科をご案内します。
【当院での施術】
当院では、医師の診断に代わるものではなく、「どこが、どんな場面で痛むのか」を評価し、足への負担を減らす方法を一緒に考えることを大切にしています。
・問診と評価:どの指の間が痛むか、どんな靴や動作で悪化するかを確認し、指の間を押したときの反応などを確かめます。医療機関での検査が必要なサインがあれば受診をご案内します。
・エコー(超音波画像診断装置)での観察:指の付け根の間を画面で観察し、神経のまわりの様子や、骨・関節に目立った変化がないかを確認します。前述のとおり画像の所見だけでは判断できないため、症状と合わせて評価し、必要に応じて整形外科をご紹介します。
・足圧計測(footscan):立ったときや歩いたときに、足の裏のどこに圧がかかっているかを測り、指の付け根に負担が集中していないかを確認します(コラム「足の使い方の癖がわかる!『Foot Scan』について」)。
・靴とパッドの見直し:足圧の結果をもとに、靴の選び方や中足骨パッドを使う位置の目安をお伝えします。靴の見直しと前足部の除圧から始め、必要に応じて注射、手術へと段階的に進める方法では、85%の患者さんが改善したと感じ、最終的に手術が必要になったのは21%だったという報告があります【10】。
・手技:足の関節を動かす手技(モビライゼーション)で痛みが減ったという報告もありますが、研究の数は限られています【11】。
・運動療法:足指や足全体の使い方を整える運動を、痛みの出ない範囲で行います。
足の形が気になる方は扁平足のページも参考にしてください。

【自宅でできること/予防】
・つま先に余裕があって横幅の広い靴、かかとの低い靴を選びましょう。靴底は、薄すぎず、曲がりすぎないものが勧められています【2】。
・ひもやベルトで甲をしっかり固定し、足が靴の中で前に滑らないようにします。
・中足骨パッドは、痛む場所の真下ではなく、指の付け根の骨のすぐ手前(かかと寄り)に当てるのが一般的です【2】。
・ハイヒールや先の細い靴は履く時間を短くし、履き替え用の靴を用意しましょう。
・痛みが強い日は、長時間の立ち仕事や歩行、しゃがみ込みやつま先立ちの動作を減らします。
【よくある質問】
Q. 靴を変えるだけで治りますか?
A. 靴の工夫から始めて段階的に治療を進めた研究では多くの方が改善し、手術が必要になったのは約2割でした【10】。ただし、症状が4〜5か月以上続いている場合や神経の厚みが大きい場合は、靴やインソールだけでは効果が乏しいとも言われています【2】。その場合は医療機関での治療も含めて考えましょう。
Q. 衝撃波(ショックウェーブ)は効きますか?
A. 当院では拡散型体外衝撃波を活用しており、モートン病でも痛みが減ったという報告があります【12】。使うかどうかは、状態を評価したうえでご相談します。
Q. 注射は接骨院で受けられますか?
A. 受けられません。注射や手術は医療機関で行う治療です。必要な場合は整形外科をご案内します。
Q. 外反母趾もあるのですが、関係ありますか?
A. どちらも、つま先の細い靴やハイヒールで悪化しやすい点が共通しています。一緒にみられることもあるため、靴の見直しは両方の対策になります。
【迷ったときは、相談だけでもどうぞ】
「これくらいで受診してもいいのかな」「整形外科と接骨院のどちらに行けばいいのか分からない」という段階でも、遠慮なくご相談ください。
当院では、問診と身体の検査、必要に応じてエコー(超音波画像診断装置)での観察で状態を確かめ、接骨院で対応できる状態かどうかをはっきりお伝えします。レントゲンやMRIなどの検査、手術や注射の相談が必要と考えられる場合は、症状に合った医療機関・専門の医師をご紹介します。
相談だけのご来院でもかまいません。お電話・公式LINEでも受け付けています。
【関連する症状ページ】
・外反母趾
・扁平足
・足底腱膜炎(足の裏の痛み)
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【参考文献】
1) Bhatia M, et al. Morton's neuroma - Current concepts review. J Clin Orthop Trauma. 2020;11(3):406-409.
2) Colò G, et al. The effectiveness of shoe modifications and orthotics in the conservative treatment of Civinini-Morton syndrome: state of art. Acta Biomed. 2020;91(4-S):60-68.
3) Mahadevan D, et al. Diagnostic Accuracy of Clinical Tests for Morton's Neuroma Compared With Ultrasonography. J Foot Ankle Surg. 2015;54(4):549-53.
4) Bignotti B, et al. Ultrasound versus magnetic resonance imaging for Morton neuroma: systematic review and meta-analysis. Eur Radiol. 2015;25(8):2254-62.
5) Symeonidis PD, et al. Prevalence of interdigital nerve enlargements in an asymptomatic population. Foot Ankle Int. 2012;33(7):543-7.
6) Zanetti M, et al. Morton neuroma and fluid in the intermetatarsal bursae on MR images of 70 asymptomatic volunteers. Radiology. 1997;203(2):516-20.
7) Thomson CE, et al. Methylprednisolone injections for the treatment of Morton neuroma: a patient-blinded randomized trial. J Bone Joint Surg Am. 2013;95(9):790-8.
8) Saygi B, et al. Morton neuroma: comparative results of two conservative methods. Foot Ankle Int. 2005;26(7):556-9.
9) Valisena S, et al. Treatment of Morton's neuroma: A systematic review. Foot Ankle Surg. 2018;24(4):271-281.
10) Bennett GL, et al. Morton's interdigital neuroma: a comprehensive treatment protocol. Foot Ankle Int. 1995;16(12):760-3.
11) Matthews BG, et al. The effectiveness of non-surgical interventions for common plantar digital compressive neuropathy (Morton's neuroma): a systematic review and meta-analysis. J Foot Ankle Res. 2019;12:12.
12) Seok H, et al. Extracorporeal Shockwave Therapy in Patients with Morton's Neuroma A Randomized, Placebo-Controlled Trial. J Am Podiatr Med Assoc. 2016;106(2):93-9.
症状
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指が引っかかるばね指
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坐骨・お尻の下が痛むハムストリング付着部の痛み
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お尻の横・股関節外側の痛み
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モートン病(モートン神経腫)
足の指の付け根のしびれ・焼けるような痛み
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腰の下・お尻の片側が痛む方に
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膝の内側・少し下が痛む鵞足炎
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