症状
腓骨筋腱の痛み(外くるぶしの後ろ・足の外側の痛み)
外くるぶしの後ろが痛む、腓骨筋腱の障害かも
「足首をひねってから、外くるぶしの後ろの痛みだけが残っている」「足の外側を押すと痛い」「歩くと外くるぶしの後ろで腱がコリッと動く感じがする」――そんな症状が続いていませんか?
結論からお伝えすると、外くるぶしの後ろから足の外側に痛みが残るとき、そこを通る腱(腓骨筋腱:ひこつきんけん)の障害が関わっていることがあります。腓骨筋腱の障害は「ねんざ」として扱われて見過ごされやすいことが指摘されており、急な腱のずれ(脱臼)は最大40%が別の病態と判断されていたという報告もあります【1】。エコー(超音波画像診断装置)は、この部位の腱を動かしながら観察できるため、状態の確認に役立ちます【2】【3】。
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2回目以降のWEB予約では、上の「体外衝撃波を選んで予約」から【SHOCKMASTER(拡散型体外衝撃波)】をお選びいただけます。初めての方は「WEBで予約する」から「初診」をお選びください。まずお身体の状態を確認し、体外衝撃波が向いている状態かどうかも含めてご説明します。「これくらいで行ってもいいのかな」という段階でも、相談だけのご来院でかまいません。
【腓骨筋腱とは?】
すねの外側の骨(腓骨)に沿って走る2本の筋肉(長腓骨筋・短腓骨筋)の腱は、外くるぶしの後ろでカーブを描き、足の外側から裏側へ回り込んで足の骨に付きます。この2本は、足首を外側に返す(外がえし)働きと、足のアーチを支え、着地の際に足首が内側に倒れるのを止める働きを担っています。
外くるぶしの後ろでは、2本の腱が薄い膜(上腓骨筋支帯)で押さえられ、骨の溝の中を滑っています。この押さえが緩んだり、溝の形や足の形(土踏まずが高く、かかとが内に傾いた形)の影響で、腱がこすれたり、ずれたりしやすくなります【8】。
【こんな症状はありませんか?】
・外くるぶしの後ろ〜下、足の外側を押すと痛い
・足首を外側に返す動きに力を入れると痛い
・捻挫が治ったはずなのに、外側の痛みだけ続いている
・歩いたり階段を降りたりするとき、外くるぶしの後ろで「コリッ」「ポキッ」と腱が動く感じがある
・砂浜や不安定な地面で歩くと痛みが出やすい
・何度も足首をひねる(捻挫を繰り返す)
【なぜ起こるの?】
・足首の捻挫のあと:捻挫は非常に多いけがで、日本の大学男子バスケットボール7シーズンの調査では、報告された足関節捻挫269件のうち91.8%が外側の捻挫で、そのうち55.1%が再発でした【4】。捻挫の際に腓骨筋腱やそれを押さえる膜が傷むと、外側の痛みが長引くことがあります。
・繰り返しの負担:走る・切り返す・ジャンプの着地、砂地や坂道でのトレーニング。
・足の形:土踏まずが高く、かかとが内側に傾いた形(凹足・内反)では、腓骨筋腱に負担が集まりやすいことが指摘されています【8】。
・足の外側の小さな骨(腓骨筋腱の中にある種子骨=腓骨筋腱内の小骨):この小骨は人によってあり、報告により0.4〜20.3%とされます【5】。ここが痛みの原因になることもあります。
・腱のずれ(不安定症):外くるぶしの後ろで腱が引っかかりながら滑る状態で、見た目や触診では分かりにくいことがあります【3】。
【放っておくとどうなる?】
腱に負担がかかり続けると、腱が縦に裂けたり、周囲の腱鞘に炎症が続いたりします。腓骨筋腱がうまく働かないと、足首を安定させる力が落ちて捻挫を繰り返しやすくなり、足首のゆるさ(慢性足関節不安定症)につながります。反対に、早い段階で状態を確かめて足首の機能を取り戻しておくと、再発の連鎖を止めやすくなります。
【こんな場合は医療機関へご案内します】
・けがの直後から体重をかけられない、外くるぶし周囲の強い腫れと変形(骨折の可能性)
・外くるぶしの後ろで腱が飛び出す・戻るのがはっきり分かる(腱の脱臼の可能性)
・足の外側の力が入らない、外がえしができない
・痛みと腫れが数か月続き、施術でも改善が乏しい(腱の裂けや小骨の障害の可能性。手術を含む相談が必要になることがあります【6】)
これらに当てはまる場合は、整形外科(足の外科)の受診をおすすめし、必要に応じてご紹介します。
【当院での施術】
・問診と検査:けがの状況、痛む場所、外がえしの力、足首のゆるさ、かかとと足のアーチの形を確かめます。
・エコーでの観察:外くるぶしの後ろの2本の腱の太さ・腱のまわりの水分、足首を動かしながら腱のずれがないかを観察します。手術所見と比べた研究では、エコーは腱の損傷で感度88%・特異度100%、腱の障害(腱症)で感度・特異度ともに100%、腱のずれではMRIより見つけやすい(100%対66%)と報告されています【2】。腱のずれは動かしながら見る検査が適しているとされています【3】。
・手技療法と運動療法:足首と足指の動きを整え、腓骨筋の筋力とバランス能力を段階的に回復させます。慢性足関節不安定症を対象とした48件のRCT(1,630人)をまとめた解析では、バランス訓練・筋力訓練など複数の運動療法がいずれもバランス能力を改善したと報告されています【7】。当院では自宅運動アプリ「リハサク」で自宅での運動もご案内できます。
・体外衝撃波(拡散型):当院では体外衝撃波を活用しています。腓骨筋腱の腱症は、国際的な体外衝撃波の学会(ISMST)が経験的な臨床応用として挙げている病態です。運動療法・手技と組み合わせて用いており、患者さんからも好評です。
・アキュスコープ80L・LIPUS・ラジオスティム:痛みの強さや時期に合わせて併用しています。
・テーピング・靴の相談:足首を外側から支えるテーピングや、靴・インソールで足の傾きを整える方法をご相談します。
・フィジカルチェック(InBody・Sportip・footscan)で、足圧分布や動きのくせを確かめることもできます。足首の捻挫からの復帰の考え方は、当院ブログ足首捻挫はどこまでなら運動していい?復帰の判断基準を解説もご覧ください。
【自宅でできること/予防】
・外がえしの運動:ゴムチューブを足の外側にかけ、足首を外に返す運動をゆっくり行います(痛みの出ない範囲で)。
・片脚立ちのバランス練習:安全な場所で目を開いて30秒、慣れたら床を変えて行います。運動療法はバランス能力の改善につながると報告されています【7】。
・ふくらはぎ・すねのストレッチ:足首の動きの硬さは腱の負担につながります。
・靴の見直し:かかとが外に倒れる・靴底の外側だけが極端に減る場合は、足の傾きを整える工夫が役立ちます【8】。
・捻挫を繰り返している方は、痛みが引いた後もバランスと筋力の練習を数か月続ける:再発が多いことが調査で示されています【4】。
【よくある質問】
Q. 捻挫の痛みが1か月以上続いています。ただの捻挫ではないのでしょうか?
A. 外側の痛みが長引く場合、腓骨筋腱の障害や腱のずれ、足の外側の小骨の障害などが隠れていることがあります【1】【5】。エコーで動かしながら観察すると状態が確かめやすくなります【2】【3】。
Q. 手術が必要になりますか?
A. 多くは運動療法や負担の調整で対応します。腱の大きな裂けや腱を押さえる膜の損傷などでは手術が選ばれることがあり、手術後の満足度は高いと報告されています【6】。必要と考えられる場合は医療機関をご紹介します。
Q. 「コリッ」と動く感じは放っておいていいですか?
A. 腱がずれている状態のことがあり、触診だけでは分かりにくいと報告されています【3】。痛みや不安定感があれば一度確かめておくと安心です。
Q. サポーターは使ったほうがよいですか?
A. 痛みや不安定感が強い時期は支えになります。ただし頼りきりにせず、並行して筋力とバランスの練習を進める方が再発予防につながります【7】。
【迷ったときは、相談だけでもどうぞ】
「これくらいで受診してもいいのかな」「整形外科と接骨院のどちらに行けばいいのか分からない」という段階でも、遠慮なくご相談ください。
当院では、問診と身体の検査、必要に応じてエコー(超音波画像診断装置)での観察で状態を確かめ、接骨院で対応できる状態かどうかをはっきりお伝えします。足首まわりの細かい骨折や腱の障害は、初期の検査では分かりにくく、あとから見つかることがあります。レントゲンやMRIなどの検査、手術の相談が必要と考えられる場合は、症状に合った医療機関・専門の医師をご紹介します。
相談だけのご来院でもかまいません。お電話・公式LINEでも受け付けています。
【関連する症状ページ】
・ねんざ
・アキレス腱の痛み
・有痛性外脛骨(足の内側の出っ張りの痛み)
・足底腱膜炎(足の裏の痛み)
ご予約・ご相談は、公式LINEまたはお電話(098-975-9074)で承っています。
【参考文献】
1) Sharma A, Parekh SG. Pathologies of the Peroneals: A Review. Foot Ankle Spec. 2021;14(2):170-177.
2) Melville DM, et al. Comparison of Ultrasound and MRI with Intraoperative Findings in the Diagnosis of Peroneal Tendinopathy, Tears, and Subluxation. J Clin Med. 2024;13(3):740.
3) Draghi F, et al. Intrasheath Instability of the Peroneal Tendons: Dynamic Ultrasound Imaging. J Ultrasound Med. 2018;37(12):2753-2758.
4) Sekine Y, et al. Seven-year prospective injury surveillance study of lateral ankle sprains in Japanese collegiate men's basketball: epidemiology and mechanisms. Phys Sportsmed. 2026 Aug 31:1-7.
5) Preinl M, et al. Clinical aspects and epidemiology of os peroneum: a meta-analysis. Anat Sci Int. 2026;101(1):80-90.
6) Bahad SR, Kane JM. Peroneal Tendon Pathology: Treatment and Reconstruction of Peroneal Tears and Instability. Orthop Clin North Am. 2020;51(1):121-130.
7) Chen P, et al. Effects of exercise therapy on dynamic posture control and self-report function in individuals with chronic ankle instability: a systematic review with pairwise and network meta-analysis. EFORT Open Rev. 2026;11(6):470-479.
8) Visser HJ, et al. The Role of Peroneal Tendinopathy and the Cavovarus Foot and Ankle. Clin Podiatr Med Surg. 2021;38(3):445-460.
症状
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